この度、一般社団法人 北海道環境保全協会様の60周年記念誌のデザインを担当しました。
思いがけないことに、協会の担当者様と弊社デザイナー植田が20数年前に共に仕事をした縁で、このご依頼をいただくことになりました。そんな奇跡の再会から始まったこのプロジェクト、ぜひご覧ください。
今回の記念誌は文字情報がメインですが、「文字だけの本なんて簡単じゃない?」と思われるかもしれません。しかし、デザインの工夫次第で、読みやすく魅力的な一冊に仕上げることができるのです。
〈表紙デザイン〉植田 準 〈本文デザイン〉小倉佑太
▲表紙デザインは弊社の植田が担当。オリジナルの筆文字と大雪山のイメージを組み合わせ、協会の歴史と自然を表現しています。
▲本文デザインは小倉が手掛けました。情報が多くなりがちな目次ページは、ケイ線を活用してすっきりと整理。ケイ線に色を加えることで視認性も向上させました。
▲挨拶文のページでは、通常の1段組みを2段組みに変更。これにより、1行の文字数を減らし読みやすさを向上させつつ、ページあたりの文字数も増やしました。書体は「游明朝体+游明朝体五号かな」を使用し、品のある仕上がりに。
各ページでは、天地左右に広めのマージンを取ることで、すっきりと風通しの良い誌面を実現。読み手に快適な読書体験を提供します。
▲「表に縦線を入れるのは日本人特有」と言われますが、あえて縦線を使わず、横線と色の組み合わせで視覚的に見やすく構成しました。
メインのページでは、上部に薄いベージュを施し、優雅で落ち着いた雰囲気を演出しています。
▲こちらもマージンを広めに取り、2段組みを採用。メインの部分にはゴシック体(游ゴシック体+Avenir Next)を使用し、寄稿文部分には明朝体(文游明朝体垂水かな)を使い、変化をつけました。
弊社では、たとえ一見何気ない情報が並ぶページでも、最大限の工夫を凝らしてデザインしています。この記念誌を手に取る方々にとって、心地よく、そして心に残る一冊となることを願っています。ぜひ、私たちのデザインへの情熱とこだわりを感じていただければ幸いです!
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